やさしい講座 〜第44回 Vistaの機能をもっと深く知る スタートメニューとタスクバー〜

Vistaの機能をもっと深く知る スタートメニューとタスクバー

目次
■スタートメニューのデザインが大きく変わった
 図1 Windows Vista のスタートメニュー
 @インストールされたアプリケーションが表示される
 Aシステム共通の項目が表示される
 B「すべてのプログラム」ボタン
 C検索ボックス
 D電源ボタン
 Eドロップダウンボタン
■手動でプログラムを追加する
■スタートメニューをカスタマイズする手順
 図2 各ボタンの位置
 @表示するメニュー項目の設定
 Aスタートメニューのサイズ
 B「既定の設定を使用」ボタン
 Cスタートメニューに表示する
 表1「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで行える設定
■Windows 2000風のスタートメニューにする
■表示するメニュー項目の設定
■スタートメニューのサイズを調整する
■「ファイル名を指定して実行する」を表示させる
■Web ブラウザやメールソフトを変更する
 図3 Web ブラウザやメールソフトのアイコンが表示される
 図4 「プログラムのアクセスとコンピュータの既定の設定」
 図5 Web ブラウザやメールソフトのアイコンを変更する
■電源ボタンの動作を変更する
■プレビュー機能が追加されたタスクバー
 ■通知領域やツールバーの設定
 ●通知領域の設定
 ●アイコン表示の設定
 ●ツールバーの設定

 Windows Vista のスタートメニューやタスクバーなどをの機能をまとめた。良く理解した上で、Vista を自分好みにカスタマイズしましょう。

■スタートメニューのデザインが大きく変わった

 Windows Vista では、スタートメニュのデザインが大きく変わった(図1)。
まず、もっとも大きな変化は、「すべてのプログラ」メニューで、サブメニューの表示の仕方である。従来の「すべてのプログラ」は、すべてのメニュー項目と、その項目のサブメニューを表示するが、Vista では、スタートパネルの左側に収まるように表示される。それもメニュー項目のみである。サブメニューを表示させる場合は、メニュー項目をクリックしなければならない。それから、検索ボックスが追加されたことです。

図1 Windows Vista のスタートメニュー

@インストールされたアプリケーションが表示される

Aシステム共通の項目が表示される

B「すべてのプログラム」ボタン

 このボタンをポイントまたはクリックすると、左側のパネル内にメニュー項目が表示される。メニュー項目のサブメニューを表示させる場合は、フォルダをクリックする。例えば、「Microsoft Office」 のサブメニューを表示させる場合は、「Microsoft Office」をクリックする。

C検索ボックス

 この「検索ボックス」は、Windows Vista に標準搭載されている「Windows デスクトップサーチ」の検索ボックスで、キーワードを入力するだけですぐに検索が実行される。実行ファイル名を入力して[Enter]キーを押すことで、プログラムの実行もできる。フォルダ名を指定すれば「開く」こともできる。例えば、「microsoft office word 2007」と入力して[Enter]キーを押すと、word 2007が立ち上がる。

D電源ボタン

 電源ボタンのデフォルト設定では、電源ボタンをクリックすると、「スリープ」が実行される。パソコンを終了させるには、「シャットダウン」を実行しなければならない。その手順は、
E「ドロップダウンボタン」を参照してください。また、「スリープ」については、「■電源ボタンの動作を変更する」を参照してください。

Eドロップダウンボタン

 ドロップダウンボタンをポイントまたはクリックするとドロップダウンメニューが表示され、ユーザーの切り替えやスリーブ、 再起動を選択する。パソコンを終了させる場合は、ドロップダウンメニューの「シャットダウン」をクリックして、終了させる。 左側にある「電源ボタン」をクリックすると即座にスリープが実行される。

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■手動でプログラムを追加する

 下図のスタートメニューのAには、起動回数の多いプログラムは自動的に表示されるようになる。@の部分は、手動でプログラムを追加することができる。

手動で登録するには、
@登録したいプログラムのアイコンを右クリックする。
Aショートカットメニューで『「スタート」メニューにアイコン
を追加』をクリックする。
削除したい場合は、
@スタートメニューにある「削除したいアイコン」を右クリックする。
Aショートカットメニューで「この一覧から削除」をクリックする。
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■スタートメニューをカスタマイズする手順

 スタートメニューのカスタマイズは、「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで行える(図2)。手順は次の通り。また、設定できる項目を表1にまとめた。

@「スタート」ボタンを右クリックする。
Aショートカットメニューで「プロパティ」をクリックする。
B「[スタート]メニュー」タブをクリックする。
C「カスタマイズ」ボタンをクリックすると、「[スタート]メニューの
カスタマイズ」ダイアログが表示される。

図2「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログ

@表示するメニュー項目の設定

 「コンピュータ」や「コントロール」といったメニュー項目の表示/非表示や、スタートメニューの挙動などを設定できる。

Aスタートメニューのサイズ

 「最近使ったプログラム」で表示する項目数を設定する。表示する項目数を増やせば、その分スタートメニューの高さを大きくできる。

B「既定の設定を使用」ボタン

 クリックすると、設定をデフォルトに戻すことができる。

Cスタートメニューに表示する

 スタートメニューに追加するブラウザやメールソフト項目を設定できる。

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表1「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで行える設定

設定項目 解説 デフォルト設定
[お気に入り]メニュー Internet Explorerの「お気に入り」をメニューとして表示 Off
[ファイル名を指定して実行]コマンド [ファイル名を指定して実行]をメニューに追加 Off
お気に入りとして履歴を検索する 検索ボックスからInternet Explorerの「お気に入り」および履歴の項目を検索 On
ゲーム 「ゲーム」フォルダ リンクとして表示する(Windows Vista Business では「この項目は表示しない」)
コンテキストメニューと
[スタート]メニューへの項目のドラッグ/ドロップを有効化する
スタートメニュー上にファイルをドロップしてプログラムを追加できるようにする On
コントロールパネル コントロールパネル リンクとして表示する
コンピュータ 「コンピュータ」(従来のマイコンピュータ) リンクとして表示する
システム管理ツール コントロールパネルの「管理ツール」フォルダ この項目を表示しない
すべてのプログラムメニューを名前で並び替える 「すべてのプログラム」の項目を名前順に並び替えて表示する On
ドキュメント ユーザーのドキュメント(従来のマイドキュメント) リンクとして表示する
ネットワーク 「ネットワーク」フォルダ On
ピクチャ ユーザーのピクチャ(従来のマイピクチャ) リンクとして表示する
プリンタ コントロールパネルの「プリンタ」フォルダ Off
ログラムを検索する 検索ボックスからプログラムを検索する On
ヘルプ 「ヘルプとサポート」 On
マウスポインタを置いたときにサブメニューを開く サブメニューを持つ項目をポイントするだけで開くようにする On
ミュージック ユーザーのミュージック(従来のマイミュージック) リンクとして表示する
既定のプログラム 「既定のプログラム」コントロールパネルを表示する On
検索 「検索」をメニューとして表示 On
検索ファイル 検索ボックスからファイルを検索するかどうか、および検索範囲を指定する このユーザーファイルを検索する
個人用フォルダ ユーザーのプロファイルフォルダ リンクとして表示する
新しくインストールされたプログラムを強調表示する 新しくインストールされたプログラムを「すべてのプログラム」メニューで強調表示する。インストールされているプログラムが多い場合は、スクロールして新しいプログラムを表示する On
接続先 「ネットワークに接続」 On
大きいアイコンを使用する パネルを左側のプログラム一覧で大きいアイコンを使用する On
通信内容を検索する 検索ボックスからメールを検索する On
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■Windows 2000風のスタートメニューにする

@「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」で
「クラシック[スタート]メニュー」の「ラジオボックス」をクリックして
「On」にする。
A「OK」ボタンをクリックする。
BWindows 2000風のスタートメニューになる。「クラシック[スタート]
メニュー」では、メニューの半透明などは行われない。
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■表示するメニュー項目の設定

 例えば、「コンピュータ」で「メニューとして表示をする」に設定する。

@「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで、
「コンピュータ」の「メニューとして表示をする」の「ラジオボタン」
をクリックして、「On」にする。
ここで、「この項目を表示しない」を選択すると、「コンピュータ」
は非表示となる。
A「OK」ボタンをクリックする。
B「コンピュータ」をクリックすると、「コンピュータ」に含まれる
項目が「サブメニュー」として表示される。
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■スタートメニューのサイズを調整する

 「すべてのプログラム」メニューは、スタートメニュー左側の領域に表示される。登録されているメニュー項目が多い場合でも、 スタートメニューのサイズは変化しない。そのため、メニューをスクロールしないと目的の項目にたどり着けない場合も多い。 そこで、できるだけスクロール量が少なくなるよう、スタートメニューの高さを大きく変更しておくといい。「スタートメニューのサイズ」はデフォルトで 「9」になっている。最大「30」まで設定が可能だが、ディスプレイの解像度によっては「すべて表示できない」こともあるので、環境に合わせて調整する必要がある。なお、最近使ったプログラムの表示数」を「0」にするとスタートメニューのサイズが小さくなってしまい、使い勝手が悪くなる。もし「最近使ったプログラム」を表示したくない場合は、「[スタート]メニュー」タブの「最近開いたプログラムの一覧を保管し表示する」の「チェックボックス」を「Off」にするといい。こうすればスタートメニューのサイズはそのままで、最近使ったプログラムを表示しなくなる。スタートメニューのサイズの調整の手順は、次の通り。

@「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで、
「最近使ったプログラムの表示数」のデフォルトの「9」を
大きな値にする。
A[OK]ボタンをクリックする。
Bのエラーがでたら、再度@をやり直す。
B下図のエラーが出たら、上図の@からやり直す。
C@で、「最近使ったプログラムの表示数」の値を「0」にするの
ではなく、プログラムの表示をしたくない場合は、下図の「最近
開いたプログラムの一覧を保管し表示する」の「チェックボックス」の
チェックを外す。
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■「ファイル名を指定して実行する」を表示させる

 Windows Vista のスタートメニューで、「ファイル名を指定して実行」は、デフォルトでは表示しない設定になっている。新たに追加された「検索ボックス」にファイル名を入力してプログラムを実行することもできるが、同じプログラムを繰り返し実行する場合などには「ファイル名を指定して実行」を使用する方が便利だ。「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに表示させるには、「[スタート]メニューのカスタマイズ」ダイアログで、「[ファイル名を指定して実行]コマンド」の「チェックボックス」にチェックを入れる。
 操作手順は、「第43回 Windows Vista 導入後の設定」のスタートメニューで「ファイル名を指定して実行」を使えるようにする を参照してください。 
 その他の方法は、「すべてのプログラム」から「アクセサリ」をクリックして、「ファイル名を指定して実行」を呼び出すことができる。

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■Web ブラウザやメールソフトを変更する

 スタートメニューの左上には、Web ブラウザやメールソフトのアイコンが表示される(図3)。デフォルトでは、コントロールパネルの「プログラム」→「既定のプログラム」→「プログラムのアクセスとコンピュータの既定の設定」で設定されたWeb ブラウザやメールソフトが表示されている(図4)。これを「[スタート]メニューのカスタマイズ」で「インターネットリンク」および「電子メールリンク」を変更することで、既定のプログラムを変更せずにスタートメニューに表示されるプログラムを変更することができる。また、「チェックボックス」をそれぞれ「Off」にすればアイコンを非表示することもできる(図5)。

図3 Web ブラウザやメールソフトのアイコンが表示される

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図4 「プログラムのアクセスとコンピュータの既定の設定」

 「プログラムのアクセスとコンピュータの既定の設定」を確認するまでの手順は、次の通り。

@「コントロールパネル」→「プログラム」をクリックする。
A「プログラムのアクセスとコンピュータの既定の設定」をクリックする。
B下図の「カスタム」の右側にある赤い□の中のボタンをクリックする。
C下図で、Web ブラウザやメールソフトのデフォルト設定が分かる。
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図5 Web ブラウザやメールソフトのアイコンを変更する

 「[スタート]メニューのカスタマイズ」で「インターネットリンク」および「電子メールリンク」を変更することで、 既定のプログラムを変更せずにスタートメニューに表示されるプログラムを変更することができる。 また、「チェックボックス」をそれぞれ「Off」にすればアイコンを非表示することもできる。

@「インターネットリンク」および「電子メールリンク」の
▼ボタンで、各ソフトを変更する。
A「チェックボックス」をそれぞれ「Off」にすればアイコンを
非表示することもできる。
B「OK」ボタンをクリックする。
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■電源ボタンの動作を変更する

 デフォルト設定の「電源ボタン」は、クリックすると「スリープ」が実行される。スリープは、すぐに作業が再開できるように、 パソコンの電源を完全に切らず低電力の状態にする。作業状態が保存されているため、次に電源を入れると、素早くパソコンを起動できる。
  完全にパソコンの電源を切るためには、「ドロップダウン」ボタンで、「シャットダウン」を使わなければならない。
 この「電源ボタン」を「シャットダウン」が実行できるように変更する。手順は次の通り。
注意)ここでいっている「電源ボタン」は、スタートメニュの右側の画面の下段にある「電源ボタン」のことである。 パソコン本体の電源ボタン(スイッチ)ではない。

@「コントロールパネル」→「システムとメンテナンス」→
「電源オプション」をクリックする。
A現在の電源プランを確認して、「プラン設定の変更」をクリックする。
B「プラン設定の編集」画面で、「詳細な電源設定の変更」をクリックする。
C「電源オプション」画面で、「電源ボタンとLED」の□をクリックする。
D表示された「[スタート]メニューの電源ボタンの操作」の□をクリックする。
E表示された「スリープ」をクリックする。
F右端にある▼ボタンをクリックする。
G「シャットダウン」をクリックする。
H「OK」をクリックする。
元に戻す場合は、「プランの規定を復元する」をクリック
する。
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■プレビュー機能が追加されたタスクバー

 Vista Home Premium 以上のエディションでは、タスクバーをポイントするとウィンドウの縮小画像が表示する、「ウィンドウプレビュー」機能が使用できる。 これは、Windows Aero の機能の一部であり、Windows Aero が無効になっている場合は使用できない。
  タスクバーの設定は、次の手順で行える。

@「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」で、「タスクバー」
タブをクリックする。
A各項目の「チェックボックス」を選択する。
B「OK」ボタンをクリックする。
                        (目次へ)

■通知領域やツールバーの設定

 タスクバー右端の通知領域(タスクトレイ)は、WindowsXPでは、「タスクバー」タブの「通知領域」グループボックスにまとめられていたが、Vista では、新設されて「通知領域」タブに移動している。通知領域のカスタマイズ設定は、次の手順で行える。

●通知領域の設定

@「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」で、「通知領域」
タブをクリックする。
A各項目の「チェックボックス」を選択する。
B「OK」ボタンをクリックする。

●アイコン表示の設定

通知領域設定で、「カスタマイズ」ボタンをクリックすると、アイコンの表示設定が行える。

@「通知領域」タブで、「カスタマイズ」ボタンをクリックすると、
下記の「通知アイコンのカスタマイズ」画面が表示される。
A例えば、「avast!ウィルス修復データベース」をクリックすると、
右側に▼ボタンが表示される。
B「アクティブでないときに非表示」「非表示」「表示」の
いすれかをクリックする。
C「OK」ボタンをクリックする。

●ツールバーの設定

 ツールバーの設定は、「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」の「ツールバー」タブで、ほとんどが行える。「言語バー」と「新規ツールバー」の設定は、タスクバーの空白を右クリックして、ショートカットメニューの「ツールバー」から行う必要がある。

@「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」で、「ツールバー」タブをクリックする。
A各項目の「チェックボックス」を選択する。
B「OK」ボタンをクリックする。
「言語バー」と「新規ツールバー」は、
Cタスクバーの空白を右クリックして、ショートカットメニューの「ツールバー」をポイント
する。
D表示されたメニューの「言語バー」または「新規ツールバー」をクリックする。

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 皆さんも是非、Vista のスタートメニューおよびタスクバーの機能を理解して、自分専用のVista にカスタマイズしてください。

  このページは、下記の書庫を参照しました。
   月刊誌「PCJapan」 発行 ソフトバンク クリエイティブ株式会社


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