やさしい講座 〜第48回 Vista の機能をもっと深く知る 検索機能〜

Vistaの機能をもっと深く知る 検索機能

目次
Windows Vista の検索機能の使い方
 ■図1 検索ボックスを使用してファイルを検索する
 ■インデクス作成の有無で検索の仕方が変わる
  ●インデックスが作成されていない場合
  ●インデックスが作成されている場合
  表1 検索時に使用できる主なプロパティ
  表2 検索時に使用できる演算子
  ●JPEGファイルに「タグ」の追加の仕方
 ■検索ペインを使用する
  ●検索ペインを表示させる
  ●詳細な条件を指定する
  ●インデックスが作成されていないファイルも検索する場合
 ■見出し(コラムヘッダ)を使用する
  ●「見出し(コラムヘッダ)」を使用するには
  ●サブフォルダの項目も含めて表示させる場合
 ■インデック全体を検索する。
  ●スタートメニューの検索
  ●インデックス全体が検索できるように設定
検索機能をカスタマイズして使いやすくする
 ■検査項目の設定
 ■部分一致の検索を行う
 ■その他のオプション
  ●ファイルシステムを検索するとき、インデックスを使用しない
  ●自然言語検索を使用する
インデックスの設定を変更する
 ■インデックス作成対象フォルダをまとめて追加する
 ■インデックスを再作成する
 ■インデクス作成対象ファイルの設定を変更する
 ■インデックス作成対象ファイルの設定を変更する


 Windows Vista 検索機能は、Windows デスクトップサーチがシェルに統合されたもので、WindowsXP標準の検索機能と比較して速度や効率が大きく向上している。ところが、目的のファイルがあるのは確実なのに、従来と同様に検索語句を指定しても見つからないといったケースがある。そこで、Windows Vista の検索機能を使いこなすための方法を整理した。

Windows Vista の検索機能の使い方

 Windows Vista のエクスプローラのでは、ウィンドウの右上に検索ボックスが追加されており、検索語句を入力することでフォルダ内のファイルを手軽に検索できるようになった(図1)。

■図1 検索ボックスを使用してファイルを検索する

 Windows Vista では、検索ボックスに語句を入力するだけで簡単にファイルを検索できる。

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■インデクス作成の有無で検索の仕方が変わる

 検索されるファイルが、検索対象となるフォルダがインデックスの作成対象になっているかどうかで、次のように検索動作の違いがある。

●インデックスが作成されていない場合

 ファイル名のみが検索される。

●インデックスが作成されている場合

 ファイル名とファイルの内容で検索される。ファイルの内容としては、テキストファイルの全文やOffice ドキュメント本文のほか、MP3ファイルやID3タグやJPEGファイルのExif 情報などを指定できる。検索時に使用できる主なプロパティを表1に、検索時に使用できる演算子を表2にまとめてある。また、Windows Vistaでは、JPEGファイルに「タグ」を追加する機能が搭載されており、ユーザーが設定したタグを指定して画像を検索することもできる(JPEGファイルに「タグ」の追加の仕方を参照)。

表1 検索時に使用できる主なプロパティ

日本語で入力する場合 英語で入力する場合
日付 date
更新日時 datemodified
作成日時 datecreated
サイズ size
名前 name
タグ tag
作成者 auther
受信日時 daterecived
送信日時 datesend
撮影日 datataken
表題 subject
送信元の名前 from
宛先名 to
タイトル title
アーティスト artist
アルバム album
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表2 検索時に使用できる演算子

フィルター 書式 解説
AND 単語a AND 単語b 「単語a」と「単語b」の両方が含まれるファイルを検索する
NOT 単語a NOT 単語b 「単語a」は含まれるが「 単語b」の含まれないファイルを検索する
OR 単語a OR 単語b 「単語a」または「 単語b」どちらか一方でも含まれているファイルを検索する
引用符 “語句” 指定した語句と完全に一致したファイルを検索する
カッコ (複数の単語) 指定した複数の単語がすべて含まれるファイルを検索する
> プロパティ名>値 指定した値よりも大きな値を含むファイルを検索する
< プロパティ名<値 指定した値よりも小さな値を含むファイルを検索する
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●JPEGファイルに「タグ」の追加の仕方

1.JPEGをファイルを右クリックする。
2.表示されたメニューから「プロパティ」をクリックする。
3.「プロパティ」の画面で、「詳細」タブをクリックする。
4.タグの右側にある枠をクリックして、「タグ」を入力する。
5.「OK」ボタンをクリックする。
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■検索ペインを使用する

 インデックス対象フォルダでは、ファイル名とパス、ファイルの内容のすべてに対して検索を実行するため、目的以外のファイルが大量にヒットしてしまうことがある。この場合は、「検索ペイン」を使用して、検索対象ファイルを絞り込むとよい。

●検索ペインを表示させる

1.検索を実行するとツールバーに「検索ツール」ボタンが追加される。
2.「検索ツール」ボタンをクリックする。
3.表示されたメニューから「検索ペイン」をクリックする。
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●詳細な条件を指定する

 検索ペインのデフォルトでは、下図の画面で表示項目を絞り込むためのボタンが表示されている。 さらに詳細な条件を指定して検索を実行するには、ツールバーの右端にある「高度な検索」の右にあるボタンをクリックする。

1.ツールバーの右端にある「高度な検索」の右にあるボタンをクリックする。
2.この画面は、ツールバーの表示項目のボタンによって表示内容が変わる。
3.表示された項目に条件を入力して、「検索」ボタンをクリックする。
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●インデックスが作成されていないファイルも検索する場合

 インデックス作成対象になっているフォルダを検索を実行する場合、インデックスが作成されていない種類のファイルは検索されない。 こういったファイルを含めて検索を実行したい場合は、「インデックスのないファイルを含める(時間がかかる可能性があります)」の チェックボックスを「On」にすればいい。

1.詳細条件を入力する。
2.「インデックスのないファイルを含める(時間がかかる可能性があります)」の
チェックボックスを「On」にする。
3.「検索」ボタンをクリックする。
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■見出し(コラムヘッダ)を使用する

 Windows Vista エクスプローラでは、従来は「詳細表示」を選択した場合のみ表示されていたファイル一覧の見出し(コラムヘッダ)が常に表示されるようになっている。この見出しを利用すると、単純に表示項目を並び替えるだけでなく、表示項目をフィルタリングしたり、グループにまとめたりすることができる。

●「見出し(コラムヘッダ)」を使用するには

 各列見出しをポイントすると右側にドロップダウンボタン(▼)が表示される。このボタンをクリックすると、メニューが表示される。 チェックボックスを「On」にした項目のみが表示される。

1.例えば、「種類」の見出しをポイントすると、「▼」ボタンが表示されるので、
このボタンをクリックする。
2.メニューが表示される。
3.チェックボックスを「On」にした項目のみ表示される。
4.例えば、「HTML」のチェックボックスを「On」にすると、HTMLファイルだけが
表示される。
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●サブフォルダの項目も含めて表示させる場合

 サブフォルダも含めて表示させたいなら、「サブフォルダの検索」をクリックすればよい。

1.「サブフォルダの検索」をクリックする。
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■インデック全体を検索する

 スタートメニュー(「スタート」ボタンをクリックしたとき表示される画面のこと)の「検索」は、デフォルトでは以下の検索がされる。
(1)デフォルトでインデックスの作成されたファイル全体が検索対象となっている。
(2)現在のユーザーのプロファイルフォルダ内のみが検索される。

 ドキュメントを別のドライブに保存している場合などはインデックス全体が検索できるように設定を変更しておくと便利です。その設定手順は、「インデックス全体が検索できるように設定」を参照してください。

●スタートメニューの検索

1.「スタート」ボタンをクリックする。
2.表示されたメニューの一番下の「検索」ボックスに検索語句を入力する。
3.検索結果が、上部の左側のファイルの枠に表示される。
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●インデックス全体が検索できるように設定

1.「スタート」ボタンを右クリックする。
2 .表示されたメニューの「プロパティ」をクリックする。
3.表示された画面の「[スタート]メニュー」タブをクリックする。
4.「カスタマイズ」ボタンをクリックする。
5.表示された画面の「検索ファイル」で、「インデックス全体を検索する」の ラジオボタンを「On」にする。
6.「OK」ボタンをクリックする。
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検索機能をカスタマイズして使いやすくする

 検索機能は、フォルダオプションの「検索」タブの中で、基本的な設定を行うことができる。「フォルダ オプッション」画面を表示する手順は以下の通り。

1.「コントロールパネル」をクリックする。
2.「デスクトップのカスタマイズ」をクリックする。
3.「フォルダ オプション」をクリックする。
4.「フォルダ オプション」の画面が表示される。
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■検査項目の設定

 「フォルダ オプッション」画面で、「検索」タブをクリックする。
「検索項目」グループボックスは、
(1)デフォルトでは「インデックスが作成されている場所で、 ファイル名と内容を検索する」になっている。
(2)「ファイル名と内容を常に検索する」を選択すると、インデックス作成対象になっていないフォルダでも、デフォルトでもファイルの内容が検索されるようになる。
(3)ファイル名でのみ検索することの多いユーザーは「ファイルの名前だけを常に検索する」を選択すればよい。この場合でも、 検索時に検索ペインで「ファイルのコンテンツの検索」をクリックすれば、ファイルの内容で検索することが可能です。

1.「フォルダ オプッション」画面で、「検索」タブをクリックする。
2.「検索項目」グループボックスで、「検索項目」を設定する。
3.「OK」ボタンをクリックする。
4.「検査項目」を「ファイルの名前だけを常に検索する」に設定した場合、
検索時に「ファイルのコンテンツの検索」をクリックすると、ファイルの内容で
検索できる。
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■部分一致の検索を行う

 デフォルトでは、「部分一致の検索」が「On」になっており、入力語句は、前方一致で検索される。検索語句の入力方法と「部分一致の検索」の「On,Off」で、検索動作は、次のようになる。
(1)「it」と入力した場合、「it」だけではなくま「italian」などにも一致する。
(2)「it」という単語に限定して検索するには、検索語句を「"it"」のようにダブルクォーテーションで囲んで指定する。
(3)常に検索語句を単語に単位で指定したい場合は、「部分一致の検索」を「Off」にすればよい。ただし、日本語の語句の場合は、単語の境界が正しく認識されないため、この設定による効果は限定的である。
(4)「部分一致の検索」を「Off」にした状態でも「it*」のようにワイルドカード文字の「*」を使用すれば部分一致での検索が実行できる。
(5)なお、単語をダブルクォーテーションで囲んだ場合や、部分一致の検索を無効にした場合には、「it's」のようにスペースを含まない語句は別の単語として扱われるようになる。そのため、検索語句に「it」を指定しても「it's」はヒットしなくなる。両方の語句に一致するファイルを検索するには「it OR it's」のように、演算子「OR」を使用して検索語句を指定いすればよい。

1.「フォルダ オプッション」画面で、「検索」タブをクリックする。
2.「検索方法」グループボックスで、「部分一致の検索をする」
のチェックボックスを「On」にする。
3.「OK」ボタンをクリックする。
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■その他のオプション

●ファイルシステムを検索するとき、インデックスを使用しない

 この検索は、大量のファイルを追加/削除/移動した直後など、実際のファイルの状態とインデックスの内容が一致しない 状況で使用するとよい。なお、インデックスを使用して検索すると、検索語句と同じ文字が逆順に並んだ語句もヒットしてしまう。 例えば「山田」と入力して検索すると、「田山」にもヒットする。インデックス使用せずに検索すれば、このような現象は発生しなくなる。

1.「フォルダ オプッション」画面で、「検索」タブをクリックする。
2.「検索方法」グループボックスで、「ファイルシステムを検索
するとき、インデックスを使用しない」のチェックボックスを「On」
にする。
3.「OK」ボタンをクリックする。
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●自然言語検索を使用する

 自然言語検索とは、検索条件として使用されるキーワードや式などの書式をしらなくても、検索したい内容を自然な文章で指定でいる機能です。ただこの機能は、日本語文法には対応していないため、日本語の文章を普通に入力しても正しく検索できない。

1.「フォルダ オプッション」画面で、「検索」タブをクリックする。
2.「検索方法」グループボックスで、「自然言語検索を使用する」
のチェックボックスを「On」にする。
3.「OK」ボタンをクリックする。
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インデックスの設定を変更する

 インデックスの作成対象になっていないフォルダで検索を実行すると、「インデックスが作成されていない場所<フォルダパス>では、検索が遅くなる場合があります。クリックしてインデックスを追加してください。」というパネルが表示されるこのパネルをクリックして、メニューから「インデックスに追加」を選択すれば、フォルダをインデックスの作成対象に追加することができる。
 デフォルトでは、次のフォルダがインデックス作成対象フォルダになっている。
(1)「C:\Users」フォルダ
(2)「C:\Program Data\Microsoft\Windows\Start Menu」フォルダ(All Usersの「スタートメニュー」フォルダのみ

1.パネルに表示された「インデックスが作成されていない場所<フォルダパス>
では、検索が遅くなる場合があります」をクリックする。
2.表示されたメニューから「インデックスに追加」をクリックする。
3.下記画面が表示されるので「インデックスに追加」ボタンをクリックする。
                         (目次へ)

■インデックス作成対象フォルダをまとめて追加する

 インデックス作成対象フォルダをまとめて追加するには、コントロールパネルの「インデックスのオプション」を使用する。

1.「コントロールパネル」→「システムとメンテナンス」をクリックする。
2.「インデックスのオプッション」をクリックする。
3.「インデックスのオプッション」画面が表示されるので、「変更」ボタンを
クリックする。
4.「インデックスが作成された場所」の画面が表示されるので、
「すべての場所の表示」ボタンをクリックする。
5.「インデックスのオプッション」画面が表示されるので「詳細設定」ボタンを
クリックする。
6.「インデックスが作成された場所」が表示される。
7.例えば、「DUBS-B(E:)」すべてを対象にしたい場合は、
チェックボックスを「On」にする。
8.「OK」ボタンをクリックする。
.「DUBS-B(E:)」の中を選択する場合は、チェックボックスの
右にある(右向き▽)ボタンををクリックして、10.に進む。
10.「DUBS-B(E:)」の中のチェックボックスを「On」にしたフォルダが
インデックスの作成対象となる。インデックス化の不要なフォルダは、
チェックボックスを「Off」にすれば除外することができる。
11.「OK」ボタンをクリックする。
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■インデックスを再作成する

 インデックスの内容に問題が発生し、正しく検索ができなくなった場合や、追加/削除/変更したファイルがインデックスになかなか反映されない場合は、 インデックスを作成し直すとよい。その手順は次の通り。

1.「インデックスのオプション」画面で「詳細設定」ボタンをクリックする。
2.「詳細オプション」画面が表示される。
3.「インデックスの設定」タブをクリックする。
4.「再構築」ボタンをクリックする。
5.[OK]ボタンをクリックする。
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■インデックス作成対象ファイルの設定を変更する

 インデックス作成対象ファイルの設定変更およびインデックス化の対象に設定されていない拡張子を追加する手順は、次の通り。
 ユーザーが拡張子を追加した場合、ファイルの内容をインデックス化する際に使用されるフィルターは、「Plain Text filter」のみとなるので、注意してください。

1.「詳細オプッション」画面で「ファイルの種類」タブをクリックする。
2.リストボックスに現在登録されているファイルの拡張子が一覧表示される。
3.各拡張子のチェックボックスを「On,Off」することによりファイルの設定を
変更できる。
4.新しい拡張子を追加するには、ダイアログボックス下にある「エディット
ボックス」に拡張子を入力し、「新しい拡張子の追加」ボタンをクリックする。
5.「OK」ボタンをクリックする。

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 皆さんも是非、Vista の検索の隠れた機能を活用してください。

  このページは、下記の書庫を参照しました。
   月刊誌「PCJapan」 発行 ソフトバンク クリエイティブ株式会社


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