パソコン三昧 やさしい講座 〜第77回 Excel 2007 の並べ替えとオートフィルタ機能〜

Excel 2007 の並べ替えとオートフィルタ機能

並べ替えとオートフィルタ機能を活用する

 表計算ソフトのExcelでは、データの並べ替えやデータのフィルタリングは欠かせない。また、並べ替えやオートフィルタを活用するときに重要になるのがデータベース形式で入力されていることです。しっかりと、データベースができているならば、並べ替えやオートフィルタ機能を大いに活用しましょう。

データベースとデータ範囲の自動判定

データベース形式とは

 次のような形式の表範囲のことを「データベース」と呼ぶと理解して下さい。そのルールは次の通りです。
  1. 先頭行に「項目名」が入力されている。各列(フィールド)に入力されているデータの意味を表している。
  2. 2行目以下に、各行に個別に先頭行の各項目に対応したデータ(レコード)が入力されている(一行一明細)
  3. データベースとして使用するセル範囲(表範囲)の周囲には必ず一つ以上の空白列、空白行を作ること。 つまり、何かが入力されたセルがデータベース範囲に接していないこと、言い換えればデータベースとなるセル範囲は周囲から完全に独立していることが必要になります。
 このような状態になっていると、エクセルは自動的にこの表を「データベース形式」であると認識し、様々なデータベース機能が使えるようになります。
 そのデータベースの代表的なものが次の三つです。
    ・並べ替え
    ・オートフィルタ
    ・ピボットテーブル
 他にも「集計」などありますが、こうした機能は原則、このデータベース形式成立しているときに正常に機能します。特にオートフィルタや並べ替えなどうまくいうこと聞かないときがあると思いますが、そのような場合は表範囲の特に上あたりによけいなデータがくっついていないか確認してみて下さい。

●データ範囲の自動判定を利用する

 1セルを選択して並べ替えやオートフィルタを実行すると、Excelは適切な範囲を自動判別するようになっている。適切な範囲とは、具体的には、「連続した矩形の範囲」です。このときの連続範囲は、途中に多少のデータの欠落があっても構わない。Ctrl +「↓」キーで、Excel がどの範囲までを連続データと見なすかを簡単に確認できる。
図1●データベース形式によるデータ作成とデータ範囲
 先頭行には項目名、2行目以下の各行に個別のデータを入力する。並べ替えやオートフィルタを使うときは、データ範囲内の1セルを選んで作業を開始するとよい。
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データの並べ替え作業する3つの方法と注意点

 データの並べ替えの操作は、次の3つの方法がある。
  • リボン上のコマンド(ボタン)を使う。
  • マウスの右ボタンを使う。
  • 「オートフィルタ」ボタンを使う。

リボン上のコマンド(ボタン)を使う

 リボン上のコマンド(ボタン)を使う場合は次の2つ通りがある。
  • 「ホーム」タブの「編集」グループの「並べ替えとフィルタ」から「昇順」か「降順」を使う。
  • 「データ」タブの「並べ替えとフィルタ」グループプの「AZ↓(昇順)」か「ZA↑(降順)」を使う。
●「ホーム」タブを使う場合
1.
並べ替えをしたい列から任意の1セルを選択する。
2.「ホーム」タブの「編集」グループの「並べ替えとフィルタ」をクリックする。
3.表示されるメニューの「昇順」か「降順」をクリックする。
●「データ」タブを使う場合
1.
並べ替えをしたい列から任意の1セルを選択する。
2.「データ」タブの「並べ替えとフィルタ」グループの「AZ↓(昇順)」か
「ZA↑(降順)」をクリックする。

マウスの右ボタンを使う

 並べ替えをしたい列から1セル選択して、右クリックをして、ショートカットメニューから選択する。
1.並べ替えをしたい列から任意の1セルを選択して、右クリックする。
2.表示されたメニューから「並べ替え」を選択する。
3.表示されたメニューから「昇順」か「降順」を選択する。
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「オートフィルタ」ボタンを使う

 「オートフィルタ」ボタンを表示しておき、ドロップダウンメニューの「昇順」や「降順」を選択する方法で、この方法を 使うと、「オートフィルタ」ボタンの表示が切り替わるので、現在どの順序で並んでいるかが分かる。
 コマンドを実行するのに、「ホーム」タブからと「データ」タブからの2つ通りがある。 
●「ホーム」タブの場合
1.並べ替えをしたい列から任意の1セルを選択する。
2.「ホーム」タブの「編集」グループの「並べ替えとフィルタ」をクリックする。
3.表示されるメニューの「フィルタ」をクリックする。
●「データ」タブの場合
4.並べ替えをしたい列から任意の1セルを選択する。
5.「データ」タブの「並べ替えとフィルタ」グループの「フィルタ」をクリックする。
6.各項目に「オートフィルタ」ボタンが表示される。
7.そのボタンをクリックすると、メニューが表示される。
8.「昇順」か「降順」をクリックする。
9.合計売上の「オートフィルタ」ボタンの表示が変わるので、並べ替えの状態が分かる。

並べ替えは元に戻せない

 注意しなくてはならないことは、並べ替えは解除できない、ようするに元に戻せないことです。もちろん、並べ替えた直後は「元に戻す」機能で戻すことができる。
 しかし、別の作業をすると、そのあとは並べ替えだけを元に戻すことはできなくなる。あとから元の並びに戻す必要があるならば、あらかじめ連番を振っておくなどの対策を講じておくとよい。
図1●元の並び方に戻すための対策
 どうしても元の並び方に戻す必要がある場合は、あらかじめ、連番項目を作成しておく。ここでは、A列に「番号」の項目を作り、1〜47の番号を入力した。
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このページは、下記の書庫を参照しました。
 パソコン雑誌「PCJapan」 
  発行 ソフトバンク クリエイティブ株式会社(2009.12 P106-109)

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