パソコン三昧 やさしい講座 〜第71回 USBメモリで、レジストリを使用するソフトを使う〜

USBメモリで、レジストリを使用するソフトを使う

 最近は、設定をレジストリや“Application Data”フォルダへ保存しないように考慮したPortable ソフトやUSBメモリ用ソフトが数多く紹介されてきているが、すべてではない。特に自分の好みのソフトが、設定をレジストリや“Application Data”フォルダへ保存している場合は、「Schwertkreuz」を使って、出先のパソコンで使用しても支障のないようにする。
そして、USBメモリに格納して、お気に入りソフトを持ち運んで使いましょう。

「Schwertkreuz」に登録する

「Schwertkreuz」は、

 設定をレジストリや“Application Data”フォルダへ保存するタイプのアプリケーションは、 実行ファイルなどをUSBメモリにコピーして持ち歩いたとしても、移動先のパソコンに設定を残してしまうことになるため、 実用にはなりにくい。そこで「Schwertkreuz」を利用すると、USBメモリ内のアプリケーションを起動したときに、 起動したパソコン上ではなく、USBメモリ上へ各種設定を保存できるようになる。

ほとんどのソフトが登録できるというが、全てではない

 現バージョンではUnicode系APIでレジストリにアクセスするソフトには対応していないほか、アプリケーションによっては“Application Data”フォルダ以外のローカルHDD上に設定を保存することもあるため、他人のパソコンに設定を残してしまわないよう、十分にテストする必要がある。

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「Schwertkreuz」のインストール

 「Schwertkreuz」のインストール手順は、次の操作を実行すればよいが、この操作をWindows Vista で行うと、次の「Schwertkreuz」に登録する手順を実行しても、うまく動作してくれない。インストール手順を WindowsXP で実行して登録した USBメモリ をWindows Vista に接続して、「Schwertkreuz」に登録する手順を実行すると、 うまく動作をする。「Schwertkreuz」をインストールするときは注意が必要です。

ソフト名 Schwertkreuz
入手先 http://www.vector.co.jp/soft/dl/
winnt/util/se416473.html
作者 齊藤 正隆
1.記、入手先のURLから「Schwertkreuz」ファイルをダウンロードする。
2.ダウンロードしたファイルを解凍すると、下記の3つのファイルが生成される。
3.生成された3つのファイルの「Schwertkreuz」フォルダをUSBメモリに格納する。

「Schwertkreuz」に登録する手順

1.持ち運びたいソフトを「Schwertkreuz」フォルダを格納した同じUSBメモリに格納する。 ここでは、「IrfanView32」で説明する。このソフトは小生のパソコンでは、「E:\Program Files」に「IrfanView」でインストールされているので、 この「IrfanView」のフォルダをUSBに格納する。
2.持ち運びたいソフトの格納が終わったら、USBメモリの「Schwertkreuz」フォルダの中の「Schwertkreuz.exe」実行ファイルをダブルクリックして起動する。
3.沢山なソフトを持ち運ぶ場合は、ソフトの起動アイコンが煩雑になり使い勝手が悪くなるので、 カテゴリを作ってソフトを分類しておくといい。「Global」をクリックして、「編集」の「カテゴリの新規作成」をクリックする。
4.例にカテゴリは、「画像関係」と「ツール」を作った。ここで、カテゴリの「画像関係」をクリックする。 次にUSBメモリの「IrfanView」のフォルダの中の実行ファイル「i_view32.exe」をドラッグして、「Schwertkreuz」のウインドウにドロップする。 そして、「Schwertkreuz」のウインドウにある「i_view32.exe」アイコンをクリックする。
5.最初は、下記の画面が表示されるので[はい]をクリックする。
6.正常に処理が終わると、「IrfanView」ソフトが起動する。 設定項目がある場合は、設定も忘れずに、そして動作確認して一度終了させる。これでモバイル化は出来上がり。
7.「Schwertkreuz」の元でモバイル化したソフトは、出先でパソコンにUSBメモリを差したら、 必ず「Schwertkreuz.exe」実行ファイルを起動し、そこから登録したソフトを起動する。「Schwertkreuz.exe」実行ファイルを起動しないで、直接ソフトを起動すると 、出先のパソコンにレジストリが書き込まれる。
8.次に、登録したソフトのアイコンをクリックする。
9.自分のパソコンと同じ環境でソフトを起動することができる。

注意点:「Schwertkreuz」に登録したソフトを実行する際は、必ず先に、「Schwertkreuz.exe」を起動した後、 登録したソフトを実行すること。
  
 「Schwertkreuz」に持ち運びたいソフトを登録すると何処でも使用できて便利でしょう。皆さん試してみましたか?

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実行ファイルを圧縮して高速化に登録する

 USBメモリはHDDと比べて、アクセスが遅いことが多い。そんなときに実行(プログラム)ファイルを実行可能な状態のまま圧縮して、 ソフトの起動を高速化する。また、少しでもUSBメモリの容量をケチろう。圧縮ソフトは「UPX」ツールを使う。その使用手順を記述する。

「UPX」で圧縮する手順

ソフト名 UPX 日本語frontend
入手先 http://www.vector.co.jp/soft/dl/
win95/util/se139612.html
作者 URiKiRE!
  持ち運びたいUSBメモリは接続しておく
1.上記、入手先のURLから「UPX 日本語frontend」ファイルをダウンロードする。
2.ダウンロードした「upxf044.lzh」ファイルを解凍すると、下記の1つのフォルダと5つのファイルが生成される。これをすべてUSBメモリに保存する。
3.USBメモリに格納されている「Schwertkreuz.exe」実行ファイルをダブルクリックして起動する。
4.「Schwertkreuz」ソフトが起動したら、2項でUSBメモリに格納した「UPX日本語frontend」フォルダを開いて、「UPXF.exe」実行ファイルを「Schwertkreuz」ソフトのウインドウにドラッグ&ドロップする。
5.「Schwertkreuz」ソフトのウインドウにある「UPXF.exe」アイコンをクリックする。「UPX日本語Frontend」と「コマンドライン」の画面が表示される。
6.仮に、「JTrim」ソフトを登録するとして、その実行ファイルを圧縮前の容量を見てみると、1.94MBである。
7.この「JTrim.exe」実行ファイルを「UPX日本語Frontend」ソフトのウインドウにドラッグ&ドロップする。
8.「UPX日本語Frontend」ソフトの「バックアップを作成」のチェックを外して[処理開始]をクリックする。
9.圧縮処理中。
10.圧縮処理が終了すると結果が表示される。圧縮後のサイズは、681984バイトになっている。
11.圧縮された「JTrim.exe」実行ファイルの容量を見てみると、確かに666KBである。このように少しでも容量を節約できれば、USBメモリを有効に使用することができる。
12.この圧縮された「JTrim.exe」実行ファイルを「Schwertkreuz」ソフトのウインドウにドラッグ&ドロップする。そして、「Schwertkreuz」ソフトのウインドウにある「JTrim.exe」アイコンをクリックする。
13.「JTrim」ソフトが実行できる。

 「UPX 日本語frontend」ソフトを使えば、結構メモリ容量を節約できますね。試してみましたか?

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 パソコン雑誌「ネットランナー」 発行 ソフトバンク パプリッシング株式会社

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