パソコン三昧 やさしい講座 〜第115回 Windows7をWindows10で使用するために〜

Windows7をWindows10で使用するために

 Windows10が、2015年7月29日に公開される。この日以降、個人向けのWindows7(サービスパック1以降)およびWindows8.1アップデート搭載パソコンは、1年限定で無償アップグレードが可能になる。
 そこで、Windows7をWindows10で少しでも長く快適に使えるように、本来の速さを取り戻す。

1.不要なファイルを削って快適にする
2.空いたHDDはデフラグで仕上げる
3.不要なファイルができにくい体質にする
4.不要ソフトの徹底削除で身軽にする
5.無料でCドライブの空きを容量を拡大する
6.設定の見直しで起動のモタつきを解消する

 Windowsの標準機能で処理する場合、Windows7の画面で説明しているが、Windows8.1でも操作方法はほとんど同じです。また、フリーソフトもWindows8.1で使用できます。

不要なファイルを削って快適にする

 ”7つの無駄ファイル”を削除する。
1.ディスクのクリーンアップ
 日常的に発生する一時ファイルなど
2.システムファイルのクリーンアップ
 Windows Updateなど
3.古い復元ポイントを削除
4.仮想メモリーをゼロに
5.不要な巨大ファイルを削除
6.重複ファイルを整理
7.不要フォントを削除
 Windowsの標準機能とフリーソフトで徹底削除する。

Windowsの機能で不要ファイルを削除する

 先ずは、一時ファイルのように日々発生する不要ファイルを削除する。
図1.エクスプローラーで「コンピューター」を開き、Cドライブを右クリックする(@)。メニューから「プロパティ」を選択する(A)。
図2.「プロパティ」画面で、「ディスクのクリーンアップ」をクリックすると(B)、削除できるファイルの検索が始まる(C)。
図3.削除できるファイルの検索が終わると「ディスククリーンアップ」画面が表示される。全体の空き容量が表示される(D)。ファイルの項目を選択すると(E)、説明枠に「選択したファイルの説明が表示される(F)。削除するファイルの項目にチェックを入れる(G)。実際に削除して増加する容量合計が表示される(H)。「OK」をクリックすると、削除が始める(I)。
※削除対象を広げるときは、(GI)の操作をしないで、「システムファイルのクリーンアップ」をクリックして(J)、図5に進む。
図4.Windowsの標準機能「ディスククリーンアップ」で削除できる主なファイルです。 
 種類  内容
ダウンロードされたプログラムファイル インターネットから自動ダウンロードされるActiveXコントロールやJavaアプレット
インターネット一時ファイル     アクセスを速くする目的で一時的に保存されたウェブページ
オフラインWebページ  ネットに接続しなくても表示できるようにHDDやSSDに保存されたページ
システムエラーのメモリダンプファイル システムがクラッシュしたときのメモリー上のデータなどを記録したファイル
一時ファイル プログラムがTEMPフォルダーに一時保存した情報
縮小表示 フォルダーを開いたときに素早く縮小版が表示されるようにあらかじめ作成された縮小版の情報
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システム関連ファイルも対象にする

 削除対象を広げるときは、図3の「ディスククリーンアップ」画面で、(GI)の操作をしないで、「システムファイルのクリーンアップ」をクリックする(J)。
図5.削除対象を広げるときは、「ディスククリーンアップ」画面で、「システムファイルのクリーンアップ」をクリックすると(@)、削除できるファイルの検索が始まる(A)。
図6.削除できるファイルの検索が終わると「ディスククリーンアップ」画面が変わって表示される。全体の空き容量がさらに増えている(B)。削除する項目にチェックを入れると(C)、「増加するディスク容量の合計」も変わる(D)。「OK」をクリックすると、削除が始まる(E)。
図7.システムファイルのクリーンアップでは、ディスククリーンアップの項目に加え、サービスパックのバックアップや更新プログラムなども対象に加わる。 
種類 内容
Service Packのバックアップファイル サービスパックによって更新されるファイルの古いバージョン
Windows Updateの更新プログラム     Windows Updateを実行するためにダウンロードした更新プログラム
システムによってアーカイブされたエラー報告ファイル  Windowsのエラー報告と解決の確認に私用されるファイル
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古い復元ポイントを削除する

 「システム復元」で使用する復元ポイントは、大抵最新のものがあれば十分。古い復元ポイントを削除して空き容量を稼ぐ。
図8.図6で「詳細オプション」タブを選択する(@)。「システムの復元とシャドウコピー」欄の「クリーンアップ」をクリックする(A)。「最新のシステム以外の古い復元ファイルを削除しますか?」画面で「削除」をクリックすると、最新の復元ポイント以外は削除される(B)。
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仮想メモリーをゼロにする

 64ビット版Windowsで8ギガ以上のメモリーを搭載している場合は、仮想メモリーは必要ないことが多い。試しに仮想メモリーの使用をやめてみよう。問題なければ、ページファイルがなくなる分だけ空きが増える。
図9.「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」をクリックして、「システム」画面を開き(@)、「システムの詳細設定」をクリックする(A)。
図10.「システムのプロパティ」画面で「詳細設定」タブを選択して(B)、「パフォーマンス」欄の「設定」をクリックする(C)。「パフォーマンスオプション」画面が表示されるので、「詳細設定」タブを選択して(D)、「変更」をクリックする(E)。
図11.「仮想メモリ」画面で、「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す(F)。「ページングファイルなし」を選択し(G)、「設定」→「OK」とクリックする(HI)。再起動すると、設定が変更される。
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巨大なファイルを見つけて削除する

 自分で作った不要なファイルを削除するとき、大きなファイルから手を着けるのが合理的です。大きなファイルやフォルダーを一目で分かるフリーソフト「Folder Sise(フォルダーサイズ)を使ってみる。フォルダーやファイルのサイズを円グラフで示してくれるので、巨大なファイルが簡単に見つかる。

●Folder Sizaの配布先

ソフト名 Folder Size
配布先 http://www.mindgems.com/products/
Folder-Size/Folder-Size.html
作者 MindGems       OS 8/7/Vista
図12. 上記配布先のURLをクリックして、表示されたページの「DOWNLOAD」をクリックする(@)。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストールが始まる(A)。インストールが終わるとデスクトップにアイコンが表示される(B)。
図13. 図12の「Folder Size」アイコンのダブルクリックすると、下記の画面が表示されるので、ドライブを選択する。ここでは、”Dドライブ”を選択した(C)。そして、「検索」ボタンをクリックすると(D)、警告画面が表示されるが、「OK」をクリックする(注1)。検索が始まり、Dドライブの直下にあるフォルダーサイズが円グラフで表示され、どのフォルダーが大きいか一目で分かる。詳細を知りたいフォルダーをクリックして掘り下げる(E)。
(注1)警告画面では、管理者権限で起動していないために、いくつかのシステムフォルダーが対象外になることが示される。
図14. フォルダー内のファイルは、サイズが大きい順に並ぶ。削除したいファイルを右クリックして (F)、[Delete]キーをクリックする(G)。
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重複ファイルを見つけて削除する

 HDDやSDDには、同じファイルが存在することがよくある。フリーソフト「FileMany(ファイルメニー)」で見つけられる。重複ファイルは「更新日が新しいファイルを残して選択」などの基準を選んで、まとめて削除できる。

●FileManyの配布先

ソフト名 FileMany
配布先 http://codepanic.itigo.jp/FileMany.html
作者 Shougo Suzaki氏     OS 8/7/Vista
図15. 上記配布先のURLをクリックして、表示されたページの「Download 32bit」または「Download 64bit」をクリックする。ここでは、「Download 64bit」クリックする(@)。
図16. ダウンロードされたzip形式のファイルを右クリックして、メニューの「すべて展開」で展開する(A)。展開されたフォルダー内の実行形式ファイルをダブルクリックするとソフトが起動する(B)。
図17. FileManyが起動したとき、最初に言語の設定画表示される。「日本語」を確認して「OK」をクリックする(C)。2回目以降は表示されない。下記画面で、まずは、検索対象のドライブやフォルダーにチェックを入れる(D)。そして「検索」クリックする(E)。
図17. 検索が終わると、下記画面が表示されるので「Ok」をクリックする(F)。
図17. 重複ファイルが一覧表示されるので、「自動」ボタンをクリックする(G)。メニューが表示されるので、削除する基準を指定する。ここでは「更新日が新しいファイルの残して選択」を指定した(H)。
図18. 削除対象となるファイルが自動選択される(I)。「削除or移動」をクリックする。(J)。
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使わないフォントを削除する

 HDDやSDDには多くのフォントがインストールされているが、システムが使用しないフォントは、削除できる。
図19.「コントロールパネル」→「デスクトップのカスタマイズ」をクリックして「デスクトップのカスタマイズ」画面を開く。「フォントのプレビュー、削除、表示または非常時」をクリックする(A)。
図20.「フォント」画面が開く。システムが使用していないフォントは、グレーで表示される。削除したいフォントを選択して(B)、「削除」をクリックする(C)。「フォントの削除」画面で、「はい」をクリックする(D)

フリーソフトを使う

 このページは、「不要ファイルの削除」は、Windowsの機能を使って説明しています。
いろいろあるフリーソフトを使うとすれば、定番ソフト「CCleaner(シークリーナー)」がお進めです。
こちらをご覧ください。

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このページは、下記の書庫を参照しました。
 日経PC21 発行 日経BP社(2015.6 P14-19)

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